目次
◆はじめに
みなさん、こんにちは。
本紹介ブロガーのラモスです。
今回紹介する本は、堀米雄斗さんの著書『いままでとこれから』になります。
世界を沸かせた話題の人物、堀米雄斗選手について紹介します。
堀米選手はスケートボーダーです。
2018年に世界最高峰のプロツアー「ストリートリーグ」ロンドン大会でアジア人初の優勝を飾り、続く同大会では2回連続で優勝。
日本人がストリートリーグを3連覇するという偉業を達成しました。
さらに、2019年の世界選手権で準優勝、2021年の世界選手権では初優勝。
同年、東京2020オリンピックで金メダルを獲得し、男子ストリートの初代王者となりました。
そして、日本でスケートブームを引き起こす張本人となったのです。
僕は、東京オリンピックを見ていて堀米選手を知りました。
そして、感動し本書を手にするに至ったのです。
本書を読んで、僕はびっくりしました。
なぜなら、生い立ちが「普通」ではなかったからです。
堀米選手は人生において、すごく好奇心旺盛で挑戦的な選択を繰り返しているように感じます。
そこで、今回は本書を読んで僕がとても印象に残ったことを取り上げて紹介したいと思います。
本書は、堀米選手のことを愛するファンの方におすすめです。
それでは、以下の内容に分けて紹介します。
- 圧倒的熱中力
- 東京オリンピック
- なみならぬ向上心
- スケートボードのあり方
- 関連動画
◆圧倒的熱中力
スケボーとの出会い
堀米選手は、お父さんがスケボーをやっていた影響でスケボーを始めたそうです。
最初は触って遊んでいるだけでしたが、徐々にスケボーにのめり込んでいきます。
そして、家ではトップスケーターの映像をずっと見ていたといいます。
あまりにずっと見ているので、ご飯の時にはお父さんに止められていたそうです。
僕はこの話を聞いて、堀米選手はスケボーに対してとても熱中していたのだなと思いました。
この研究心が実り、数々の技を繰り出すトップスケーターになったのでしょう。
学校選び
僕は以前に『1%の努力』という本を紹介した中で、「壺の話」を取り上げました。

それは、人生において1番やりたいことを優先しないと、他のことで人生が埋め尽くされてしまい、やりたいことができなくなるという話でした。
堀米選手はスケボーを愛し、物事の優先順位をつける際には常にスケボーを1番に考えていました。
学校にすら正直いきたくなかったそうです。
なぜなら、スケボーする時間が減ってしまうからです。
実際には、友達に会うために学校に行っていたのですが、学校が終わるとずっとスケボーに乗っていたそうです。
高校を選ぶ際も、できるだけ融通が効く学校を選んでいます。
何をするにおいても、スケボーを1番に考えているのです。
僕は、過去に『すべては「好き嫌い」から始まる』という本など、好きなことをして生きていこうみたいな本をたくさん紹介してきました。



しかし、ここまで自分の好きという気持ちに忠実に生きているということには本当に驚きです。
本当に心の奥底からスケボーのことを愛していて、硬い意志と行動力を兼ね備えているのだと思います。
学生時代と思われる映像です。
アメリカに旅立つ
堀米選手は高校卒業と同時に、アメリカに移住しています。
しかも、”1人”でです。
いくら好きなことだとはいえ、すごい覚悟と行動力だなと思います。
最初は孤独を感じていましたが、徐々に友人もできていったそうです。
◆東京オリンピック
スケートボードは東京2020オリンピックで初めて正式競技として採用されました。
そして、初代チャンピオンに輝いたのが本書の著者である堀米雄斗選手です。
大会のルール
堀米選手が出場していたのは、「スケートボード男子ストリート」という種目です。
それでは、オリンピックにおける「スケートボード男子ストリート」のルールを紹介します。
試合会場には街を模したステージが設置されます。
ステージには、レールやステア(階段)などと呼ばれるセクションが設置されています。
選手たちは、そこで45秒の「ラン」と呼ばれるものを2本と一つの技を披露する「ベストトリック」というものを5本の合計7本の滑りを披露するのです。
「ラン」は45秒間、技を組み合わせて滑りを披露し、得点を稼ぎます。
それに対し、「ベストトリック」は大技を一発で決めて得点を稼ぎます。
そして、合計7本の中から得点上位4本の点数を合計して順位を競うのです。
何がすごいのか
堀米選手は東京オリンピックで金メダリストとなりましたが、何がすごいのでしょうか。
それは、追い込まれた状況から一気に点数をひっくり返し優勝したことでしょう。
堀米選手は、予選予選ラウンドを突破した後、決勝ラウンドに進みます。
しかし、最初の「ラン」で2本とも思うような滑りができず、失敗に終わってしまいます。
ベストトリックは1本目で”9.03″という高得点を出しました。
しかし、続く他の選手たちも9点越えの大技をどんどん繰り出すのです。
2本目が勝負どころだと考えた堀米選手は大技に挑戦しますが、失敗してしまいます。
残された3本の「ベストトリック」をしっかり決めなければならない状況になりました。
3本目に入る前、失敗すらできない状況に追い込まれた堀米選手は、大会代表コーチで小さい頃からお世話になっている早川大輔さんに相談したそうです。
すると、早川さんは「ちゃんと回転できてるし、レールにかけれてる。大丈夫だ!乗れるよ。」とかたを押してくれました。
3本目はなんと、”ノーリー・バックサイド270・スイッチボードスライド”という大技を成功させ、”9.35″という得点を獲得します。
続く4本目は、「ギャップ to レール」という非常に危険でリスクが高い分、高得点を狙えるセクションを活用します。
なんと、そんなリスクのある場所であの”ノーリー・バックサイド270・ノーズスライド”という堀米選手オリジナルの大技を成功させるのです。
この技はスケートボードの雑誌「THRASHER MAGAZINE」で、堀米選手が表紙を飾ったトリックです。
そして、最後の5本目は予選ラウンドで失敗した技を決め優勝しました。
この最後のトリックはとてつもなく時間をスローに感じたそうです。
また、失敗だと思ったのに乗れてしまうという感覚だったといいます。
どういう感覚なのか僕には全く理解ができません。
追い込まれた状況で大技を成功させたこと、硬く点を稼げるトリックではなく自分の出したいトリックを披露したことは本当にすごいと思います。
この種目は競技であるため、他の選手との争いになります。
しかし、堀米選手は自分の限界に挑み、自分との勝負をしていたのです。
そして、その勝負を制し、多くの人に感動を与えました。
◆なみならぬ向上心
限界に挑戦
この本では、題名にある通り「これから」についても述べられています。
堀米選手は今後、限界を乗り越え、新しい技にどんどん挑戦していくそうです。
スケボーを楽しみ、新しい技を考え続ける。
堀米選手の好奇心は止まることを知りません。
◆スケートボードのあり方
日本が良いのか、アメリカが良いのか
堀米選手は、高校卒業と同時にアメリカに渡り活動をしていました。
では、スケボーをする人はアメリカに行った方が良いのでしょうか。
堀米選手は「本人が楽しめるなら、滑る場所は日本でもアメリカでもどっちでも良い」と言います。
つまり、本人が好きなところで滑れば良いのです。
アメリカのロサンゼルスはスケートボード発祥の地でもあり、非常にウェルカムさ雰囲気があると言います。
それに対し、日本では街中で滑っていると嫌な目で見られる場合があります。
確かに、パークと呼ばれる専用の場所で滑るのも楽しいでしょう。
しかし、街にある障害物などを活用して滑ることもスケートボードの醍醐味です。
日本ではまだまだ滑りにくい雰囲気があります。
それが日本の良さでもあり、なかなか難しい問題だそうです。
スケボーの課題や魅力は『僕に居場所をくれたスケートボードが、これからの世界のためにできること。』という本にもありました。



競技としてのスケボーか、カルチャーとしてのスケボーか
オリンピックで堀米選手が優勝したこともあり、日本ではスケボーブームが起きました。
そこでは、競技としてのスケボーが注目されがちです。
しかし、スケボーにはカルチャーとしての楽しみ方もあります。
人と競うのではく、自分のスタイルを追求するのです。
そして、ストリートなどでビデオパートと呼ばれる動画を作成します。
こだわり
オリンピックで優勝した堀米選手は、「大会」と「ビデオパートの作成」のどちらも好きだそうです。
今後はこれらに取り組んでいくと言います。
誰もが認めるパートを出していて、トリックのチョイスやファッションがカッコいい。
さらに、大会でも強い。
そんな、憧れるスケート像を目指していくそうです。
◆関連動画
堀米選手が発表したビデオパート
こちらは2020年6月に出したパートです。
そして、こちらが、オリンピック後に出したパートです。
これからも、ビデオパートを出していくそうなので楽しみです。
2022年4月24日「XGAMAE」千葉を振り返る
この記事を書いた4月24日には、日本で初めて開催されている「XGAME」という大会が行われました。
そしてなんと、堀米選手は優勝を決めました。
ぜひ、見てみてください。
◆おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
僕は、堀米選手のファンの方がこの記事を読んで満足してもらえるうように、たくさん調べました。
そして、ふんだんに内容を盛り込んだつもりです。
堀米雄斗という1人のアスリートについて、深く知ることはできたでしょうか。
アスリートに限らず、すごい結果を残し続ける人物の生き方を知ることはとても面白く参考になります。
本記事をきっかけに、興味を持ってくださる方がいると幸いです。
【著作権者(著者、訳者、出版社)の方へ】
当記事では、本が好きという方に対しておもしろい本を紹介することを目的としています。
書籍上の表現をそのまま使うのではなく、自分の言葉で書き直すように心がけています。
また、本に対してネガティブな印象を与えないことはもちろん、ポジティブな印象を与えられるように記事を執筆しています。
しかし、万が一行き届かない点があり、記事の削除を望む所有者様がいましたら、お手数ですが、
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